あなたの未来を守るライフスタイル情報誌乳酸菌PRESS2017
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スポーツ栄養学と口腔ケアの今日研究レポート

第28回「日本スポーツ歯科医学会」にて立命館大学と共同研究発表をしました。


2017年6月17日〜18日の2日間、札幌にて「日本スポーツ歯科医学会」が開催され、湖池屋として初めて参加をしました。本学会は、近年の「スポーツ歯科」を取り巻く発展的変化への対応や、スポーツ歯科の認知度向上などをテーマに、スポーツ選手の口腔内の未来を考える学会です。今回は、昨年10月よりスポーツ選手に関する共同研究を開始した、立命館大学大学院スポーツ健康科学研究科の方々とのポスター発表の様子をお伝えします。

スポーツ選手のパフォーマンス、体調管理向上を目指し、食事と口腔ケアの関係を研究

演題は「成長期女性アスリートに対する食事とプロバイオティクスによる口腔環境改善効果の検討」。今回の共同研究にて立命館大学海老研究室(スポーツ栄養学)と共有した課題は、「アスリートはエネルギー量を確保するために食事からの糖質の摂取量が多く、加えて糖質を含む酸性のスポーツ飲料を摂取する機会が多いことから、う蝕(虫歯)や歯周病のリスクが高い」という仮説検証と、それに対する効果的な対策の創出です。今回発表した研究は、近畿地区にて全国高等学校総合体育大会の常連校である高校生女子アスリートの皆様に参加していただいた、約3カ月間に渡る臨床試験の結果を基に発表しています。現役の高校生強豪チームでの臨床試験は「未来のスポーツ選手を守る」という目標において、大変有意義な研究成果の発表をすることができました。また、この臨床試験はスポーツ歯科の有識者である日本大学歯学部保存学教室歯周病学講座の方々の協力も得て、スポーツ栄養学・スポーツ歯科、そして湖池屋という異色の組み合わせで、新しい研究に挑みました。

正しい知識の食事と、からだにやさしいプロバイオティクスの融合でスポーツ選手の活躍を支えたい

今回の学会発表は、スポーツ栄養学の観点による正しい知識の栄養摂取方法と、ヨーグルトなどで成功事例や研究結果が複数ある「腸内での病原菌による健康の悪化を、細菌によって抑えるプロバイオティクス」について、「う蝕(虫歯)や歯周病などの口腔内の細菌感染症への大きな可能性」を広く伝えていきたい、という湖池屋との共同活動の一環でもあります。正しい知識に基づくアスリートの為の栄養摂取と、食と大きな相関関係がある口腔内ケアのあるべき姿を、スポーツ選手に対して「セット」で伝えていく指導が実施されている学校、チームはとても少ない現実があります。2020年の東京オリンピック、パラリンピックも近づく中で、湖池屋は立命館大学様との共同研究を今後も継続して進めていきます。

札幌市で開催された日本スポーツ歯科医学会。市民公開講座では、土屋ホームスキー部選手権監督・“ スキージャンプのレジェンド”葛西紀明選手も登壇されました。
来場者様に臨床試験の説明をする立命館大学・首藤さん( 写真・左)、日本大学歯学部・好士先生( 写真・右)