あなたの未来を守るライフスタイル情報誌乳酸菌PRESS2018
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"お砂糖は本当に悪者?"
砂糖の大切な役割と上手に摂る方法


"砂糖"と耳にすると「太りやすい」「虫歯の原因」など、どちらかと言うとカラダに害になるイメージをもたれる方が多いようですが、その考えは少し違っています。なぜならば、お砂糖に代表される糖分は、私たちが生きるために必要なエネルギーを作るために不可欠な材料であり、また血液中の糖分(血糖値)を安定させることで脳の働きにも影響をもつ重要な存在だからです。


生きるために必要な糖質とその役割

私たちは、カラダを動かし、心臓や肝臓などの内臓を元気に活動させるためのエネルギーが健康的に生きるためには必要です。そのエネルギー源となる代表成分が「糖質」「脂質」「タンパク質」の三大栄養素。その中で、最も消費させたい成分は脂質だと思いますが、私たちのカラダの中でエネルギー減として最初に使われるのは「糖質」。ある程度の糖質が血液中にあることが、エネルギーをスムーズに生み出すためには必要です。では、この糖質が無い場合はどうなってしまうでしょう?なんと、筋肉や免疫細胞などの主成分であるタンパク質をエネルギー源として使ってしまうのです。つまり適度な糖質をとることは、生きるためのエネルギー確保には重要であり、また体内の機能を正常に保ち筋肉などを傷つけないためにも必要だということです。

上手な糖分摂取と糖分選び

しかし、だからといって糖分の摂りすぎにも問題があります。余分な糖分は内臓脂肪の材料になってしまったり糖化という反応を起こすことで、血管や内臓の老化、シミやシワの原因につながることがあるので、カラダはもちろん美容面でも注意が必要になります。また、空腹時にいきなりチョコレートやケーキなどを摂取するのもオススメできません。過剰なインスリン分泌を招き、太りやすい状況を生み出すばかりか、急激な血糖値の上昇の反動で低血糖状態をもたらすことさえあります。そこで、私たちが若々しく元気に過ごすためには、上手な糖分摂取と糖分選びが大切になるのです。たとえば糖を摂るタイミング。甘いものを食べたいときは、野菜やゆで卵といった食物繊維やタンパク質などを摂ってから糖質を摂れば、血糖値の急上昇を避けることに期待がもてます。一番初めに何を口に入れるかによって、大きな違いを生む可能性があるのです。



色々な糖質を選んで"おいしく健康を"

また、「糖質」と一言にいっても色々な種類があります。血糖値を上げにくいといわれる和三盆や黒糖などの精製されていない糖質や腸内の善玉菌を増やすといわれるオリゴ糖。漢方などの材料にも使われる羅漢果から抽出された糖分。虫歯が気になるという方には、キシリトールなどの糖質の選択もあります。キシリトールは、血糖値の上昇を抑えることで高血圧や糖尿病の方に勧められるだけではなく、口腔内の細菌による酸の産生の材料になることがなく、虫歯の原因菌とされるミュータンス菌の代謝を一部阻害することから、非う蝕性甘味料とまでいわれるくらいです。LS1のようにキシリトールと乳酸菌を一緒に摂れるようなタブレットは、歯周病菌の繁殖を抑える働きにも期待がもてるので、口さみしい時のお菓子として活用するのもよいでしょう。糖質と上手く付き合うことで、楽しく健康的な毎日が送れるはずです。糖質の摂り方・選び方に少し気を付けてみて下さい。


馬渕知子院長

マブチメディカルクリニック 馬渕知子院長

2003年 東京医科大学医学部医学科卒業
2003年 東京医科大学病院 勤務
2008年 マブチメディカルクリニック開設 同院長
2008年 株式会社 THE DOCTORS INC.設立
2011年 学校法人 食糧学院 理事 就任
      学校法人 食糧学院/
      東京栄養食糧専門学校/東京調理製菓専門学校 講師

<出版>
『からだを救う、水の飲み方、選び方』(講談社)・
『朝のコーヒー、夜のビールがよい仕事をつくる』(クロスメディア)その他、多数

<テレビ出演>
日本テレビ「ザ!世界仰天ニュース」
テレビ朝日「林修の今でしょ!講座」
フジテレビ「めざましテレビ」その他、出演多数